環境技術
VOC自主的取組支援ボード
自主的取組の拡充がなぜ必要なのか?
○自主的取組に参加するとはどういうことか?
自主的取組は、環境税や排出権取引等の経済的な手法とならんで、1990年ごろから活発に活用され始めた政策手法の1つです。
法規制は公平で強制力がありますが、反面、柔軟性がなく非効率で、莫大な行政コストもかかります。
「自主的取組に参加する」とは、
- (1)
- 自社の環境配慮への努力 に加え、
- (2)
- 一定の情報公開(団体単位での自主行動計画の公表)
- (3)
- 検証評価(産業構造審議会WGで第三者評価される)
ということがそろってはじめて、社会的なプログラムに参加していることになります。
環境情報を積極的に開示している企業の場合は、例えば自社の環境報告書の中で、国のVOC自主的取組に参加していることを表明することができます。
○事業者の責務
大気汚染防止法では、その第17条の13に「(事業者の責務)事業者は、その事業活動に伴う揮発性有機化合物の大気中への排出又は飛散の状況を把握するとともに、当該排出又は飛散を抑制するために必要な措置を講ずるようにしなければならない。」と規定されています。法の解釈通知文書において、この規定は、法規制の対象のみならず、自主的取組も含めた内容であると環境省は述べています。
○平成23年度以降の自主的取組について
目標年度である平成22年度が経過したことから、平成23年度以降の取組をどうするかについて産業構造審議会、中央環境審議会で議論してきました。
平成24年3月26日に、産業構造審議会 環境部会 産業と環境小委員会/化学・バイオ部会 リスク管理小委員会 産業環境リスク対策合同WG(産構審WG)が開催され、今後の取組について審議した結果、
- (1)
- 新たな削減目標は設定せず、引き続き法規制と自主的取組を組み合わせた現在のVOC排出抑制制度を継続すること、
- (2)
- 平成23年度以降の排出状況についても、自主的取組の枠組みを活用して排出量の報告を受け、産構審WGにおいてフォローアップを行うこと
が盛り込まれた「VOC排出抑制に関する今後の取組について」が策定されました。
同時に、「事業者等による揮発性有機化合物(VOC)の自主的取組促進のための指針」が示されました。
産業構造審議会環境部会産業と環境小委員会、化学・バイオ部会リスク管理小委員会産業環境リスク対策合同ワーキンググループ(第10回)ー議事要旨:http://www.meti.go.jp/committee/summary/0001990/010_giji.html